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第94回「ほほえみ交流カフェ」が開催されました

2022.10.12荏田南地区

9月6日、朝晩は幾分やわらいだものの、日中は夏の暑さが続くなか、第94回「ほほえみ交流カフェ」が多くの参加者を得て開催されました。

シニア:会場 20名 + zoom 1名
講師:1名
葛が谷ケアプラザ:3名
葛が谷薬局:2名
スタッフ:8名
計:35名

冒頭のスタッフ挨拶では、各自の近況報告に加えて、
1.葛が谷ケアプラザからは、8月にセンター長に就任された三島様からご挨拶がありました。ご支援宜しくお願いします
2.また葛が谷薬局さんからは、「健康カレンダー」と「便秘予防・改善」のチラシをいただきました。
3.スタッフのお一人が企画・制作の携わった、「緑道ハレバレmap」の紹介がありました。筆者もその場で1部購入。都筑区の財産である緑道の魅力を存分に味わえる出来栄えで、見ているだけで楽しい気分になります。ネット時代ならではのスマホ連携位置情報機能も組み込まれています。ポケットサイズに折りたためますので、とても重宝しそうです。1部500円で、センター南の有隣堂さんや、セブンーイレブン荏田南1丁目店さんなどで手に入るとのこと。

さて、本日の講師は社会保険労務士で終活カウンセラーでもある内永さんによる「おひとり様を生きる準備」です。
人生百年時代を迎え、今や「おひとり様」が普通の時代。昨年の調査で百歳以上の方は全国で8万6千。29年前は4千人にすぎなかったそうです。予測では30年後は実に53万人になるそうです。また、2年前の数字ですが、65歳以上の単身者世帯は671万、65歳以上の夫婦世帯は684万だそうです。日本の総世帯数5千8百万に対して、将来の予備軍を含めると1千4百万近い世帯が「お一人様」ということになります。

視点を変えて平均寿命と健康寿命を比べてみると、男性の平均寿命82歳、健康寿命72歳、女性のそれは87歳と75歳。男性で10年間、女性で12年間は日常生活に支障を及ぼす何らかの健康問題を抱えて生きていることになります。決して短い期間ではありません。
この差を如何に短くするかが課題ですね。

「健康」「お金」「生き甲斐」の3つは老後に限らず人生を楽しむために欠かせないものです。「お金」はさておき、
1.「健康」:皆さん、3度の食事きちんと摂ってますか。高齢者の食事は自分ではちゃんと摂っているつもりでも、概してカロリーとタンパク質が不足していることが多いと。
2.「生き甲斐」:カフェに参加するなど、社会的なつながりを持つことが重要。
また、新しいことに挑戦する姿勢を持ち続けることが若さを維持する秘訣です。最近は90歳でゲームを開発をした、e-スポーツに参入したなど若い世代に負けない活躍をするシニアが増えているそうです。

日常生活の質を高め、充実した毎日を送りつつ、「おひとり様」の準備を進めましょう。
ここで、注意したいのは:-
-生前整理:無理な「断捨離」は不要或いは逆効果。やらねばならぬことは「家の周りの安全確認」 高齢者の怪我の8割は自宅内で発生とのこと。思い出を捨てるのではなく、自宅内の安全性を高める整理をしましょう。
ー遺言とエンディングノート:相続税の課税最低限の引き下げにより、もはや相続問題は一部富裕層だけの問題ではなくなりました。相続にまつわるトラブルは裁判に発展するものだけで年間7千件に上るそうですが、その多くが相続額1千万円前後から下が多いとのことで、トラブルを避けるには「遺言」を準備することが効果的。遺言には手続きが簡単で費用もかからない「自筆証書」と面倒で費用が発生するものの、将来問題が起こりにくい「公正証書」があります。関心のある方は内永さんに相談を。
ー「遺言」のような法的効力はないものの、認知症などで判断能力や意思表示ができない場合に備えて死前後の扱いや希望を記すのが「エンディングノート」 財産のこと、介護の希望、終末期医療の希望、お葬式やお墓について、或いは大切な人への想いなど、エンディングノートを書くことで、今の自分に向き合う機会となります。

内永さん、死を扱うテーマではありましたが、重さや暗さを感じさせぬ巧みなトーク有難うございました。

さて、続いて参加者リーダーによる「お喋りタイム」です。
リーダー自らが最近経験された配偶者の入院とリハビリ。事態に直面して初めて「自分は何も判っていない。何も出来ない」と感じたと。リハビリ入所は自宅に戻りたいとの配偶者の意向にそぐわぬ手配をしてしまったという思い。暫くの独り暮らしがが寧ろ楽に感じる自分にどう向き合えば良いのか考えこむ自分がいると。

この問いかけに、数年前に若年性認知症であった配偶者を亡くされた参加者から、「配偶者の早い死が自分のせいだと感じた。でも、自分一人で自宅で介護にあたるのは所詮無理と割り切ればよい」とのお言葉。

このカフェが「参加者が率直な気持ちを話し合い、気持ちが楽になる」機会になれば良いと思います。

続いては「ヨガ体操」、今回は体幹側面のストレッチからスタートし、肩甲骨・肩間接、首回りと上体中心に運動しました。

最後は恒例の「ふれあい丘の街」の合唱で締めくくりました。

尚、当カフェとしても赤い羽根募金に協力し、10月5日(水)10時にセンター南駅で街頭募金を実施することになりました。講師の内永さんを含め複数のシニアに参加いただきます。ご協力ありがとうございます。

次回は10月4日(火)鍼灸師をお招きして話を伺う予定です。